大腸内視鏡について
大腸内視鏡検査の目的
大腸内視鏡検査は大腸の病気(がん・ポリープ・炎症など)を発見・診断することが目的です。必要に応じて一部の粘膜を採取し(生検)、顕微鏡で観察することも可能です。さらに、ポリープを切除することも可能です。
大腸内視鏡検査前の食事
大腸内視鏡検査の際には、大腸の中の宿便をほとんど出して、きれいにする必要があります。そのため、検査日2前から、海草類・きのこ類・こんにゃく・キウイ・いちご等の繊維の多い食物、種の多い食物は極力避けて下さい。
検査前日は、午後9時以降は食事を摂らないようにしてください。水・お茶・スポーツ飲料などの摂取は大丈夫です。
検査当日は?
検査当日の朝から食事はたべられませんが、心臓・血圧や喘息などの常備薬は原則的に服用していただきます。指定された時刻から経口腸管洗浄剤(マグコロールPまたはニフレック)を約2時間かけて飲んでください。個人差はありますが7−8回の排便があり、最後は透明な便になりましたら来院して下さい。検査を予約する際にご相談いただければ、洗浄液を院内で服用していただくことも可能ですので、お気軽にご相談ください。
検査時の苦痛を可能な限り軽減した内視鏡検査
当院では、検査の前に適量の麻酔を使用することによって、検査における腹痛や腹満感を可能なかぎり軽減して検査を行います。さらに、熟練した技術による丁寧、正確な内視鏡操作にて「苦しくない内視鏡検査」を追求しております。
また、内視鏡検査中に腸内に入れた空気によって、検査終了後にお腹の張り感が強く出る場合があります。当院では、内視鏡検査時に空気の代わりに炭酸ガスを使用しております。炭酸ガスは空気に比べ150倍~200倍速く腸内から消失するため、検査後のお腹の張り感がかなり軽減され、臨床試験などでも有効性・安全性が確認されています。
最新の内視鏡機器
当院では最新の内視鏡機器を使用することによって高精度な内視鏡診断を徹底的に追求しております。特に、咽頭と食道の観察には特殊な光(NBI= Narrow Banding Imaging )を用いることで、通常では見つけにくいようながんを見落とさないようにしております。また、種々の特殊な色素を用いたり、先端に拡大レンズが装着された拡大内視鏡検査を用いることで正確な診断を行っております。
胃・大腸内視鏡同日検査の施行
仕事が忙しい方などは、検査のために休暇を取ることがなかなか難しいことがあると思います。当院では事前の予約であれば(2日以上前)、胃内視鏡検査と大腸内視鏡検査を同日に施行することが可能です。同日検査によって時間的負担を減らすことが可能ですが、お体の具合によっては同日検査を避けた方がよい場合もありますので事前にご相談ください。
内視鏡的ポリープ・粘膜切除 日帰り手術
大腸内視鏡検査時にポリープが発見されることがあります。ポリープに対して後日改めて治療を行うとなると、再度下剤を飲んだり、検査の日程を調整したり、さらに金銭的な面からも負担が増してしまいます。当院では、ご希望の際はその場でほとんどのポリープを切除することが可能です。ポリープを切除した場合は傷口の安静のため、3−5日間は飲酒、激しい運動、旅行は避けるようにお願いいたします。日帰りでは切除が困難な病気が見つかった場合は、適切な病院へご紹介いたします。
徹底した内視鏡洗浄
内視鏡機器は患者さんの体内に入れる器械ですので、検査後の内視鏡は粘液や血液が付着しています。内視鏡は繰り返し使用される為、 検査後に確実な洗浄を行い、血液や粘液を完全に除去する必要があります。当院では日本内視鏡学会ガイドラインに則った高規格洗浄を行っておりますので、粘液、血液を介して感染する細菌、ウイルスはすべて除去されますので安心して検査をお受け下さい。